
建築会館(田町)で行われていた建築夜学校の第2夜へ行ってきた。
残念ながら第1夜の10/1は忙しすぎて行けず、しかしtwitter実況でおおよその流れは読んでいた。
さらにいくつものブログで感想や分析が書かれていたので第2夜にして初めて見に行ったにしては、開始段階でとくに出遅れ感もなくスムーズに話しに聞き入ることができた。
そういう意味では随分と便利になったなあ、という感慨はさておき。。。
壇上の人々は以下。
パネリスト:
五十嵐淳(五十嵐淳建築設計・北海道)
家成俊勝(dot architects・大阪)
井手健一郎(rhythmdesign・福岡)
コメンテータ:
古谷誠章(早稲田大学・NASCA)
鈴木謙介(関西学院大学)
モデレータ:
藤村龍至(藤村龍至建築設計事務所・建築文化事業委員)
濱野智史(日本技芸)
表題は「第2夜:プロセスとローカリティの関係について考える」と言うことだったのだが、ローカリティを考えたところで一朝一夕で「ローカリティについて聞く姿勢=スタンス」が定まるはずもないので、意識的に意識しないで聞くように勤めることにした。
できるだけ門外漢な思考は排除して、3人のパネリストの話を「近い世代の建築家=協働する可能性のある人々」という意識で聞いてみた。そういう聞き方はおそらく会場の中では少数派だろうとポジティブに捕らえながら。
(※3人が壇上で語ったことについてはぽむ日記に簡潔且つ的確に書かれているのでここでは割愛 / おそらく近日中に藤村さんのround about journalにも書かれるでしょう)
3人ともプロセスに中心をおきつつ、いくつかのプロジェクトについて語る。
その中で僕が特に興味を惹かれた一点についてのみ記しておきたい。
それはdot architects 家成さんの超並列設計プロセスで、特に"latest No.00"にかなり興味を持った。というのも2008年の2月にモロッコを訪れて以来、あのカスバの美しさが忘れられないのだけれど、"latest No.00"の模型写真は僕にマラケシュやフェズの路地を思い出させ、"Ait Ben Haddou"の川越しに見た姿を思い出させたからだ。
"No.00"において3人の設計者がそれぞれ図面・模型・詳細を担い、並列に設計行為を行うという手法を"latest No.00"では22人で実行し、参加者全員が淘汰されることを甘んじて受け容れるというルールによって実行されている。その法を考えると支離滅裂な世界が作られそうだが、それほど逸脱しない、むしろ意図しない機能や効果が良い方向に向かっている。しかし家成さんによれば、「マスターはいない」とのこと。
南部モロッコの"Ait Ben Haddou"でもおそらくマスターは不在で、共通しているのは壁で規定されたエリアから出ないことと、材料が日干し煉瓦であることくらいだろう。しかし不思議な統一感をもって聳え立っている。
"latest No.00"と"Ait Ben Haddou"の違いは、前者はコアモデルを決定してそこから増殖するが、後者は城壁でまず境界が決定されていることか。
このあたりでどんな可能性がありうるのか、もっとお話したかった=2次会行きたかったが、泣く泣く帰ったのでした。
まあ「町の自転車屋さん」という一言が聞けただけでも得がたき日であったように思う。
そういえば、意識的に意識しないようにしたローカリティは気づけば無意識の底に沈んでしまったなあ。
- Newer: "house O"が紹介されています。
- Older: 八王子で現場見学